セルシオはトヨタ自動車が1989年10月から2006年5月まで販売していた高級セダンです。
メルセデスベンツやBMWに対抗するべくアメリカでレクサスブランドの最高級モデル「LS400」として誕生し、日本国内では「セルシオ」の名前で販売されました。セルシオ(CELSIOR)という車名はラテン語で「至上」や「最高」という意味を持つCELSUS(セルサス)の造語だそうです。
クラウンとセンチュリーの間に位置する新しい車種として発表され、デビュー時新聞では2面広告が打たれ、セルシオを擁して「新しいトヨタ」を大々的に宣伝し世間の話題を呼びました。
エンジンは4000ccのV8を搭載し、最高グレードにはエアサスが採用されるなど、当時の高級セダンの中でも最上級クラスの装備で大人気となりました。
モデルチェンジは3回行われ、グレードはデビューからA・B・Cと3種類。C仕様が最上級グレードとなります。セルシオは3種類のグレードごとにサスペンションが違うのが特徴で、「A仕様」にはコイルスプリングが、「B仕様」には路面状況に応じ減衰力が自動的に切り替わる「ピエゾTEMS」と呼ばれる電子制御スプリングが、「C仕様」には電子制御エアスプリングが採用されました。駆動方式はFRで、トランスミッションは4速トルコン式ATが組み合わせられました。
ここからは、3世代にわたりセルシオのサイズや魅力等を徹底解説していきたいと思います。
初代UCF10系
全長 | 4,995㎜ |
全幅 | 1,820㎜ |
全高 | 1,425㎜ |
2代目UCF20系
全長 | 4,995㎜ |
全幅 | 1,830㎜ |
全高 | 1,435㎜ |
3代目UCF30系
全長 | 4,995→5015㎜(後期) |
全幅 | 1,830㎜ |
全高 | 1,490→1,470㎜(後期) |
セルシオの全長(長さ)
画像引用元:トヨタ公式ホームページ
全長とは車のフロントバンパーの先からリアバンパーの端までの長さのことをいいます。セルシオの全長は、4,995㎜。Lサイズセダンの中でも全長は長いタイプです。
ショッピングモールやコンビニエンスストアの平置き駐車場の長さが5,000㎜くらいなので、バック駐車する際は注意が必要です。しかし現在はバックモニターを付けたりすることも出来るので、全長に関するストレスは感じないといえます。むしろ長所となりカッコいいシルエットを作り出すのに長さは必要です。
セルシオの全幅(横幅)
画像引用元:トヨタ公式ホームページ
全幅とは車を正面から見た時のサイドミラーを含まない右端から左端までの長さのことをいいます。セルシオの全幅は、初代1,820㎜から2代目、3代目と10センチアップして1,830㎜になってます。大きなフロンのトライトが特徴的で存在感があり横幅が広くみえますね。
機械式立体駐車場は幅が1,850㎜の所が多くギリギリサイズとなってますので注意が必要です。
セルシオの全高(高さ)
画像引用元:トヨタ公式ホームページ
全高とは、ルーフの頂上から地面とタイヤが接しているところまでの長さをいいます。セルシオの高さは世代ごとに少し違いがあります。
初代UCF10系 | 1,425㎜ |
2代目UCF20系 | 1,435㎜ |
3代目UCF30系 | 1,490~1,470㎜(後期) |
全高は歴代高くなっています。セダンの全高は元々低く設定されておりますが、室内の高さは、初代と3代目は変わらず1,160㎜なので乗り心地としては天井が狭く感じることはないと思います。ちなみに、身長180センチの平均座高は94.7センチ、身長185センチで97.4センチだそうなので、高身長でも大丈夫ですね。
他社とのサイズ比較
続いて、セルシオと似たような車種をピックアップしてサイズを比較していきたいと思います。セルシオサイズは30系後期型で比較していきますね。
日産フーガとの比較
画像引用元:日産公式ホームページ
セルシオ(mm) | フーガ(mm) | |
全長 | 5,015 | 4,980 |
全幅 | 1,830 | 1,845 |
全高 | 1,470 | 1,500 |
セルシオと比べると同じくらいの大きさですが、フーガの方が幅が広い分少し大きく見えるかもしれません。
フーガは日産自動車から2004年10月に、セドリック・グロリアの後継車としてデビューした高級スポーティーセダンです。ガソリン車とハイブリット車の2種類あり、外観も内装も高級感漂うデザインとなっており、運転する側も乗る側もどちらも快適にロングドライブが出来るような装備や機能が備わっています。
フーガ現行モデル(二代目)は、2009年11月に登場しロングライフモデルとなっていますが新型フーガは、2023年の発表が予定されています。今後も楽しみですね。
トヨタセンチュリーとの比較
画像引用元:トヨタ公式ホームページ
セルシオ(mm) | センチュリー(mm) | |
全長 | 5,015 | 5,335 |
全幅 | 1,830 | 1,930 |
全高 | 1,470 | 1,505 |
トヨタの最高峰センチュリーとのサイズ比較は言うまでもない程の大きさ。元々クラウンとセンチュリーの間としてセルシオが登場したのでセンチュリーの方が大きいのは当たり前なのですが、数字で見ると圧巻です。国産カーで全長5M超えはかなり大きいです。
センチュリーは皇族、政府ご用達で全ての安全性、内装の快適さ、特に後部座席にこだわり抜いた特別な車両です。
自家用車として普段使いするには大きすぎますが、一度は憧れますよね。センチュリーにしかない「鳳凰」のエンブレムは神々しく日本を象徴する車という意味があるのでしょうか。TOYOTAマークがないのは珍しいですね。センチュリーの横から見たスタイリングは富士山をモチーフにしているそうですよ。
ホンダアコードとの比較
画像引用元:ホンダ公式ホームページ
セルシオ(mm) | アコード(mm) | |
全長 | 5,015 | 4,900 |
全幅 | 1,830 | 1,860 |
全高 | 1,470 | 1,450 |
アコードは本田技研工業から1976年5月当時の国産車には珍しかった3ドアハッチバックボディと低公害仕様CVCCエンジンの組み合わせでデビューしました。
現在はクラシックなスポーティーセダンとして品格ある雰囲気を漂わせておりますが、サイズもモデルチェンジ毎に大きくなりセルシオと比較すると、幅はアコードの方が大きいことがわかりますね。アコードはモーターが主役のハイブリットで2Lエンジンが発電した電力でモーターを回して走るため、通常走行ならエンジン音はほとんど聞こえてこないです。スピードを上げても静かなのが特徴です。
マツダMAZDA6との比較
画像引用元:マツダ公式ホームページ
セルシオ(mm) | MAZDA6(mm) | |
全長 | 5,015 | 4,865 |
全幅 | 1,830 | 1,840 |
全高 | 1,470 | 1,450 |
MAZDA6はかつての「アテンザ」で3代目アテンザ(2012年発売開始)をマイナーチェンジすると共に、日本国内向け名称の「アテンザ」から日本国外向けと同じ「MAZDA6」に変更することをマツダが発表し、同日から予約開始され同年8月1日に発売が開始されました。
サイズは全長がセルシオの方が150㎜長いですが幅と高さはほぼ変わらないですね。
パワートレインは、ガソリンターボエンジン、ガソリンエンジン、クリーンディーゼルエンジンと3種類のラインナップで、どのタイプも燃費向上の実現をしタイヤとサスペンションを最適化することで、路面からのさまざまな衝撃を柔軟に吸収。
不快な突き上げを軽減し、なめらかな走りが味わえる優れた操縦安定性を追求しました。
また、安全性も考慮してクルマが車線を踏み越えそうになると、警告を発したり、ステアリングをアシストする機能を搭載、ドライバーに危険な状況であることを喚起させ、車線に沿った安全な走行をサポートします。
まとめ
画像引用元:トヨタ公式ホームページ
セルシオのサイズや魅力、他車種との比較をしてみましたがいかがでしたでしょうか。
かつてセルシオは1980年代セドリック、グロリア、クラウン、アリスト、マジェスタ等とセダンブームの火付け役で様々なエアロパーツやホイール、カスタムパーツを使って改造し、個性溢れる自分だけの車を創る「VIPカー」として一躍話題を呼び、その中でも高級車に属するセルシオはものすごい人気でした。
現在もカスタムパーツの種類が多く、生産終了した今もなお人気が耐えることがありません。セダン好きなら一度は憧れたセルシオですが、中古なら手に入りやすいかもしれませんね。
大きなプラモデルを作るような子供心をくすぐるカスタムカーを是非作ってみてはいかがでしょうか。
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