ハイラックスサーフは、コンパクトピックアップトラックのハイラックスがモデルになっており、簡単に言うと、ハイラックスの荷台にFRPで出来たシェルをかぶせて脱着可能で屋根のような形にした車と言ったら想像が付きやすいでしょうか。
開発と生産は日野とトヨタの共同で、1983年にアメリカでは4Runner(フォー・ランナー)という車名で、先行販売が開始されています。日本では遅れること一年、1984年にハイラックスサーフとしてデビューしました。当時、SUVと言う用語は、北米以外ではまだ一般的に広まっていなかった時代でしたが、ハイラックスサーフは大型SUV自動車というネーミングが知れ渡るきっかけとなりました。
ハイラックスサーフとしてのモデルチェンジは全部で4回。初代は、2ドアSUVとしてガソリン、ディーゼル両方のタイプを発売しましたが、現在のSUVと違いベースはあくまでもピックアップトラックであり、登録はライトバン扱いになりすべて4ナンバー。2代目から4ドアにフルモデルチェンジをして室内空間を広くし、乗車定員を5名にしたことで乗用車となり広い年齢層からの人気を獲得しました。
1990年8月、今では当たり前になっているV6 3.0Lガソリンが登場し初の3ナンバーとなりました。
ボディサイズはこれまで4回のモデルチェンジで大きく変わり、最終形態の4代目では先代よりかなりサイズが拡大されて室内空間も広がり、後席の居住性が向上しています。
初代 N6系 | 2代目 N130系 | 3代目 N180系 | 4代目 N210系 | |
全長(㎜) | 4,435 | 4,470~4,795 | 4,655~4,840 | 4,770~4,805 |
全幅(㎜) | 1,689 | 1,690~1,790 | 1,695~1,800 | 1,875~1,910 |
全高(㎜) | 1,679 | 1,745~1,780 | 1,700~1,805 | 1,790~1,805 |
こうして比べてみると、初代デビューから全てのサイズが大きくなっていってるのがわかりますね。
ここからは、全長、全幅、全高別に深堀していきましょう。
ハイラックスサーフの全長(長さ)
画像引用元:トヨタ公式ホームページ
全長とは車のフロントバンパーの先からリアバンパーの端までの長さのことをいいます。
初代 N6系 | 2代目 N130系 | 3代目 N180系 | 4代目 N210系 | |
全長(㎜) | 4,435 | 4,470~4,795 | 4,655~4,840 | 4,770~4,805 |
初代N60系から比べると、なんと370㎜も長くなりましたね。2ドアから4ドアにし、全長をながくしてトランク部分を拡大したりホイールベースも2,790mmと先代よりも115mm拡大され乗り心地の良さを追求するために室内空間を広くして最終形態は4,805㎜と、SUVの中でも大きなレベルだといえます。
スーパーやショッピングモールの平置き一般駐車場の長さがだいたい5,000㎜くらいなのでギリギリのサイズといえます。トランクを開けたりする際に窮屈な感じがするかもしれませんね。
ハイラックスサーフの全幅(横幅)
画像引用元:トヨタ公式ホームページ
全幅とは車を正面から見た時のサイドミラーを含まない右端から左端までの長さのことをいいます。
初代 N6系 | 2代目 N130系 | 3代目 N180系 | 4代目 N210系 | |
全幅(㎜) | 1,689 | 1,690~1,790 | 1,695~1,800 | 1,875~1,910 |
幅は初代と比べると221㎜広くなっています。2代目から、フェンダーをワイドにしてみたりバンパーも存在感のある大きなものにするなどして、正面からみた感じで幅の広い形になりましたね。駐車場ギリギリ幅なので、ドアの開け閉めに気を付けたほうがいいかもしれません。
ハイラックスサーフの全高(高さ)
画像引用元:トヨタ公式ホームページ
全高とは、ルーフの頂上から地面とタイヤが接しているところまでの長さをいいます。
初代 N6系 | 2代目 N130系 | 3代目 N180系 | 4代目 N210系 | |
全高(㎜) | 1,679 | 1,745~1,780 | 1,700~1,805 | 1,790~1,805 |
高さは初代から比べると126㎜高くなってます。車高が高くなっている分視界が良くて運転しやすいので長距離でも疲れにくいとおもいます。ただ、乗り降りする際は転落等の恐れがありますので逆に注意が必要です。この車高で走れない道路はほぼありませんが、機械式立体駐車場は高さ制限1,550㎜の所が多く残念ながら入らない所が多いでしょう。
他社とのサイズ比較
続いて、ハイラックスサーフと似たような車種をピックアップしてサイズを比較していきたいと思います。ここで比較対象になるハイラックスサーフは4代目としますね。
トヨタランドクルーザー300との比較
画像引用元:トヨタ公式ホームページ
ハイラックスサーフ | ランドクルーザー300 | |
全長(㎜) | 4,770~4,805 | 4,950~4,985 |
全幅(㎜) | 1,875~1,910 | 1,980~1,990 |
全高(㎜) | 1,790~1,805 | 1,925 |
サイズはランドクルーザー300(以下ランクル)がひと回り大きいのがわかりますね。
トヨタを代表する不動の王様といった印象のランクルですが、見た目はハイラックスサーフに似ていますが、用途が違うんです。
ランクルはどんな険しい道でも走れる様に足腰が強靭でどこの国でも走行可能な様にクロスカントリー4WDを搭載、一方ハイラックスサーフはアメリカをターゲットにしたパートタイム4WDとして活躍しています。一般道を走行する分にはどちらも違いはありませんが、ランクルはとても大きな車なので慣れるまで大変そうですね。
三菱アウトランダーとの比較
画像引用元:三菱公式ホームページ
ハイラックスサーフ | アウトランダーPHEV | |
全長(㎜) | 4,770~4,805 | 4,710 |
全幅(㎜) | 1,875~1,910 | 1,860 |
全高(㎜) | 1,790~1,805 | 1,745 |
三菱から2021年12月16日に発売になった新型アウトランダーPHEVですが、先行注文の一か月半前の時点で月間販売目標の7倍にもなる台数の注文を受注した三菱SUVの中では一番大きなとても人気の車種です。
サイズは、ハイラックスサーフと比べると少し小さいですが、フロントマスクの大胆なデザインにより大きく感じます。
アウトランダーは、2.4Lガソリン+モーターのプラグインハイブリットシステムを搭載しており、とても燃費が良く静かで安定感のある走行が可能で色々な予防安全装備や運転支援機能が組み込まれた新世代SUVです。
レクサスLX600との比較
画像引用元:レクサス公式ホームページ
ハイラックスサーフ | レクサスLX600 | |
全長(㎜) | 4,770~4,805 | 5,100 |
全幅(㎜) | 1,875~1,910 | 1,990 |
全高(㎜) | 1,790~1,805 | 1,885 |
全長5M超えのレクサスLXはハイラックスサーフと比べるととても大きく感じます。
レクサスLX600はガソリン3.5L、V型6気筒ICツインターボのフルタイム4WDの10ATです。
装備されてる電子デバイスや各種センサー、カメラなどが車両の周囲すべてを監視しているので、駐車時や走行時などの運転状況に応じてそれぞれがドライバーを支援してくれてます。高級車ならではの至れり尽くせりという感じで安心できますね。
まとめ
画像引用元:トヨタ公式ホームページ
ハイラックスサーフのサイズや魅力、似たような車種との比較をしてみましたがいかがでしたか?日本での発売は4代目の2009年7月、モデルチェンジを控えたランドクルーザープラドに統合される形で販売終了してしまいました。ハイラックスサーフは26年の歴史に幕を閉じましたが、5代目ハイラックスサーフは現在も密かに海外専用車として大胆モデルチェンジをし、名前を振り出しの4Runner(フォー・ランナー)として活躍しています。
また、人気に火が付き日本に逆輸入され再販する可能性もないとはいえません。そうなることを期待しつつ、これからもハイラックスサーフの魅力に注目していてくださいね。
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